友人との飲み会で、「PayPayで送っておくねー」と言われ、後から出金しようとしたら受け取った残高がPayPayマネーライトだった。そんな経験はありませんか?
PayPayマネーライトは銀行口座へ出金できません。一方、現金で精算しようとすると、「お釣りがない」「大きいお金しかない」といった別の面倒も起こります。
今回は、そんな少額のお金のやり取りをかなり楽にしてくれる「ことら送金」について、実際に使って感じた便利な点や注意点を紹介します。
ことら送金とは何か?
私なりに簡単に一文で説明すると、ことら送金とは
多くの金融機関が連携することで、個人間の少額送金を手軽かつ無料で行えるようにした仕組みです。
何が便利になるの?
ことら送金を使うことで便利になることは結構あります
- 1件10万円以下なら、対応している金融機関へ無料で送れる
- 相手が登録していれば、口座番号を聞かずに携帯電話番号などで送れる
- 原則として送金後すぐに入金を確認できる
- Pay系の残高ではなく、銀行口座の円預金として直接受け取れる
- メガバンクだけでなく、地方銀行や信用金庫などにも対応している
個人的にかなり重宝しているのが、メガバンクだけでなく、地方銀行や信用金庫など幅広い金融機関に対応している点です。
ネット銀行が普及した現在でも、給与の受取口座や生活用の口座として地方銀行を使っている人は少なくありません。ことら送金なら、ネット銀行を使っている自分と、地方銀行や信用金庫を使っている家族・友人との間でも、双方が対応していれば手軽に送金できます。
地域によっては同じ地方銀行や信用金庫を利用している人も多いため、身近な人とのお金のやり取りに使いやすいサービスだと感じています。
ことら送金のデメリット
個人的に一番のハードルだと感じるのは、利用する金融機関によって対応アプリが異なることです。銀行公式アプリからそのまま使える場合もあれば、エアウォレットなどの外部アプリを新たに導入し、口座連携や本人確認を行わなければならない場合もあります。
普段使っている銀行アプリの中に「ことら送金」という項目があれば簡単ですが、別のアプリが必要になると、仕組みを知らない人に勧める際のハードルは一気に上がります。便利なサービスだからこそ、今後どれだけ銀行公式アプリから手軽に利用できるようになるかが、普及の鍵になりそうです。
また、1件あたりの送金額は10万円以下に限られ、送金後の取り消しもできません。少額の日常的な送金には便利ですが、高額な支払いや、間違いが許されない送金では注意が必要です。
地元のメイン地銀「青森みちのく銀行」でも使えるのか?
私がメインで使っているのはSBI新生銀行です。こちらは公式アプリがことら送金に対応しているため、アプリ内から簡単に送金できます。
一方、こういった便利なシステムの導入がクソ遅いことも珍しくないのが地方銀行のつらいところ。そこで今回は、私の周囲で利用者の多い青森みちのく銀行でもことら送金が使えるのか、そして利用開始までにどんな準備が必要なのかを調べてみました。
結論:青森みちのくアプリから直接使える
結論からいうと、青森みちのく銀行は2026年5月19日からことら送金に対応しており、銀行公式の「青森みちのくアプリ」から利用できます。
金融機関によってはBank Payなどの外部アプリを別途導入し、本人確認や口座登録をしなければなりません。その点、普段使う銀行公式アプリの中で完結するのはかなり優秀です。
利用を始めるまでのおおまかな流れは次のとおりです。
- 青森みちのくアプリをインストールする
- 利用する普通預金口座を登録する
- ワンタイムパスワードの利用開始登録を行う
- 登録から72時間が経過するのを待つ
- アプリの「振込・振替」から「ことら送金」を選ぶ
- 口座番号、電話番号、メールアドレスなどで送金先を指定する
最大の注意点は、ワンタイムパスワードを登録しても、その場ですぐにはことら送金を使えないことです。不正利用防止のため、登録完了から72時間が経過するまで利用できません。
つまり、アプリ内で使えるようになった点はかなり便利ですが、「今日必要になったから今日登録して送る」という使い方はできません。飲み会や旅行などで使いたいなら、予定の3日以上前に設定を済ませておく必要があります。
この3日待ちは正直ちょっとだるいものの、一度設定してしまえば、あとは公式アプリから手数料無料で送金できます。地方銀行にありがちな「対応はしたけど、使い始めるまでがクソ面倒」という領域からは、だいぶ抜け出している印象です。
まとめ
正直なところ、ことら送金はかなりよくできた仕組みだと思います。ただし、銀行によって公式アプリから使えたり、外部アプリの導入が必要だったりと、利用方法がバラバラです。そもそも存在を知らない人も多く、電話番号やメールアドレスを使った便利な送金も、相手が事前設定をしていなければ利用できません。
もっと一般に知られてほしい、少しもったいないサービスです。
特に便利なのが、友人との飲み会や旅行などで立て替えが発生したときです。現金で精算しようとすると、「小銭がないから次回で」「渡したっけ?」「まだもらってなかったっけ?」といった、地味に面倒なやり取りが起こります。金額が小さいほど催促もしづらく、そのまま曖昧になってしまうこともあります。
ことら送金なら、その場で送れて原則すぐに入金され、送金履歴も残ります。さらに、PayPayマネーライトのような出金できない残高ではなく、銀行口座へ円預金として直接届くため、受け取った後の使い道にも困りません。
現金の気軽さと銀行振込の確実さを、いい感じに組み合わせたのがことら送金です。知名度や使い始めるまでのハードルはまだありますが、一度設定してしまえばかなり便利なので、もっと普及してほしいと思っています。